クロイヌ家具店

最近、児童書の復刊ドットコムで見つけました。


クロイヌ家具店 (fukkan.com)


小さい頃に読んで、かなり衝撃を受けた本でした。

最初読んだ時は、気持ち悪くてもう二度と読みたくない!!
と思ったものですが、
その独特の世界観と言うか、児童書にしてはグロテスクな内容に
いつしか「また読みたいな〜」と思うようになりました。


しかし、そう思って探したら、その時は既に絶版になっていて
読めなくなっていたんですよね。
小学校の図書館に問い合わせてみたんですが、


「うちはもう置いていません」


とのことでした。




人間、読めないとなると、ヒジョ〜に読みたくなるもんなんですよね。




そんな思いを長い間、悶々と募らせていたのですが、
私の様な方が結構いらっしゃったのですね、
目出度く「復刊」されていました!!


勿論、即購入ですよ!!




話の内容は・・・


主人公のナナホシ・モエルという男の子が、
自分用のイスを買いに「クロイヌ家具店」に行くのですが、
そのクロイヌ家具店は非常に怪しい家具店で
モエル少年は色々な事件に巻き込まれていく。


という感じなんですが、



木を切ろうとすると、真っ赤な血がドロっと出てきたとか、
クロイヌ家具店のイスは全て人間の子どもから作られていたり、
そのイス達を躾けるために、ノコギリで足を切ろうとしたりとか、
子ども心には、恐怖の描写が数々とあるんですよね・・・。


特に、クロイヌ家具店の社長(これまた気持ち悪い)が、
泣いて逃げる少年をイスにするために、追いかけるシーンなんて、
恐怖そのものです!!


・・・いすになれ。
・・・あきらめて、いすになれ、ぼうや。
・・・いくら逃げたって、だめだ。



これ、たぶん小学校2〜3年ぐらいで読んだと思うんですが、
ほんっと、


ひぃ〜〜〜〜!!


という感じでした。



でも、
自分専用のイスを調べるために、血を抜くまでして調べるこだわりとか、
あるはずもない、クロイヌ家具店の地下11階には
雪の森林世界が広がっていたりとか
(最後はそこの悪の社長はその森林の果てに消えていってしまう)、
やっぱり、子ども心をそそるファンタジーの要素も満載なんです。



で、大人になってから読むと、そんなに怖くありませんでした。
小さい頃、何であんなに怖かったのかと不思議なくらいです。
多分、版画のイラストが怖さを倍増していたのかもしれません。



でも、もう一度読めて良かったです。
大満足!!!


あ、そう言えば、『クロイヌ家具店』の続編があるそうです。
タイトルは


『チミモーリョーの町』


もう、名前からして、


これほんまに児童書なんかっ



てツッコミ入れたくなりますね・・・。